IQ(知能指数)はその人のもともとの頭の良さを計る部分があるため、トレーニングを積んでも上昇させるのは難しいといわれます。一方EQ(心の知能指数)はトレーニング次第で向上させる余地が大きく、やり方次第で仕事や社会生活の環境を大幅に改善することもできるといわれています。
それだけにEQトレーニングは一度受けただけで済ませるのではなく、トレーニングや改善の努力を行いつつ時期を見て何度か受けてみることも大事です。まずEQの検査を受けてみたうえで驚くほど低かった場合には向上・改善を目的にトレーニングを行っていくこともできます。
EQにはさまざまな要素がありますが、基本的には「社会に適応できる能力」です。簡単に言ってしまえば集団生活の中で他人といかにうまく折り合ってやっていけるかどうかを数値化したものですから、トレーニングや意識改革などで向上・改善させる余地は十分にあるのです。知能が高いかどうか、優れた知識やスキルを持っているかどうかよりも感情面が大きく左右するため、適切なトレーニングを行っていけば短期間での向上・改善も十分に可能です。
そんなEQのトレーニングの最大のポイントは他人の感情や立場を理解することです。EQが低い人の特徴として見られるのは自分の言動が他人にどう影響を及ぼすのかを判断する能力が低い点です。怒りをぶつけたり、絶えず不平不満を並べ立てるような状況が他人をうんざりさせたり、職場の士気を著しく低下させるといったことに気づくことができるかどうか。一度気づいていかに自分が恥ずかしい行為を行っていたのかを知ることができれば改善することはそれほど難しくないでしょう。
それから感情をうまくコントロールすること。衝動的に行動を行いやすい方もEQが低めです。感情を露にしてしまうだけでなく、衝動買いや暴飲暴食といった衝動的なストレス解消を行っている人も要注意です。そうした感情の爆発や衝動がいかにマイナスの影響を及ぼしているのか、トレーニングで自覚することで改めていくこともできるでしょう。
検査とトレーニングを繰り返しながらEQの向上を目指す。それはそのまま人間としての成長、ビジネスマンとしての可能性の追求にも結びつくことでしょう。